No.5-3 ABA の基本となる寸法 (2)
No.5-3 ABA の基本となる寸法 (2)
No.5-3 ABA の基本となる寸法 (2)
No.5-2 ABA の基本となる寸法 (1)
No.3-2 米防火避難(占有)計画
No.2-1 米建築・防火基準の基本
No.5-2 ABA の基本となる寸法 (1)
No.5-2 ABA の基本となる寸法 (1)
No.5-2 ABA の基本となる寸法 (1)
TeK-A コンサルタント
No.5-2 ABA の基本となる寸法 (1)
2. 施設共通事項
ABA 対象の全施設で対応が必要な代表的な共通事項は以下のものがあります。
2-1. 駐車場
2-2. 歩道
2-3. 傾斜路(スロープ)
2-4. 床の段差
2-5. 廊下の幅
2-6. ドア廻り空間
2-7. 段
2-8. トイレ / 手摺(握り棒)
2-9. シャワー
2-10. バスタブ
2-11. 水飲器 / キッチン / カウンター(業務用厨房除外)
2-12. エレベーター
【注意】 第 1 ~ 10 章には個別施設もあるので確認が必要となります。
2-1. 駐車場
2-1.1. 駐車台数に応じて表 F208.2 の通り ABA 駐車スペースを確保て下さい。[ABA, 表 F208.2]
駐車台数 身障者駐車台数
1 ~ 25 1
26 ~50 2
51 ~ 75 3
76 ~100 4
101 ~ 150 5
151 ~ 200 6
201 ~ 300 7
301 ~ 400 8
401 ~ 500 9
501 ~ 1000 2%
1001 以上 20 + 100 台ごとに 1 台加算、又は 500 ~ 1000 台と同じ
注 1: 駐車台数は、TDA の人数に MIL-HDBK-1190の Table 3-1 又は貴方の組織の基準に係数を乗じて算出します。ただし、基地の設計指針等で
台数の規定がある場合があります。
注 2: 身障者駐車台数は全駐車台数に含まれます。加算しません。
2-1.2. ABA 駐車スペースと駐車スペースの間に 60 インチ(1,525mm)の身障者用の車乗降スペース(ゼブラゾーン)、縁石の切り下げ(段差は
13mm 以内ですが米国では 0mm が一般的、既存歩道につなげる新設歩道を設置して下さい(勾配は5%未満)。[ABA, Figure 502.2, Figure 502.3]
2-2. 歩道
2-2.1. 歩道は原則として全ての横断歩道、道路横断部分、ABA 駐車スペースで切下げを行います。
2-2.2. 歩道の切下げの勾配は 1:20(5%)、一番勾配が厳しい場所は 1:10(10%)以下とします。
2-2.3. 勾配 1:20(5%)以上であっても手摺の設置を必要としません。[ABA, 406~406.7 項]
2-2.4 ABA の Figure 406.2 ~ Figure 406.7 を参照して下さい。歩道の横断歩道等の縁石切り下げ部分の詳細図があります。
2-3. 傾斜路(スロープ)
2-3.1. 傾斜路(スロープ)で、1:20(5%)未満は両側手摺なしです。[ABA, 505.1, Advisory 505.1]
2-3.2. 1:20(5%)以上 1:12(8.3%)以下は両側手摺を設置します。即ち、ABA 傾斜路は 1:12(8.3%)を越えてはならないということになります。
[ABA, 405.2 項]
2-3.3. 傾斜路の幅は廊下幅と同じ有効 36 インチ(915mm)以上になります。高低差 30 インチ(760mm)以内ごとに踊り場を設置します。
[ABA,505.1, Advisory 505.1]
2-3.4. 踊り場で向きを変える場合、踊り場は 60 x 60 インチ(1,525 x 1,525mm)以上が必要になります。[ABA, 405.2 項]
2-3.5. 傾斜路に折り返しがなく、手摺を設置する場合は手摺の両外側に 12 インチ(305mm)以上の松葉杖の補助スペースを設けなければなりませ
ん。[ABA, 405~405.10 項]
2-3.6. 車椅子の脱輪防止のため、H=4 インチ(100mm)以上のコンクリートの立上げ、又は横柵を設置して下さい。[ABA, Figure405.9.2]
2-3.7. 横柵を設置する場合は傾斜路と横柵の隙間を 4 インチ(100mm)未満とします。[ABA, Figure 405.9.2]
2-3.8. 階段手摺も共通ですが、手摺は上側の端部と下側の端部は水平に 12 インチ(305mm)を延長します。[ABA, Figure 505.10.1, Figure 505.10.2]
2-4. 床の段差
2-4.1. 床の段差 [ABA, 303 ~ 303.4項]
2-4.2. 床と床の段差は 1/4 インチ(6.4mm)以下となります。[ABA, Figure 303.2]
2-4.3. 床(内外)と沓摺の段差は 1/2 インチ(13mm)以下となります。[ABA, Figure 303.3]
内部と外部の間や居室、廊下とトイレ、廊下又は居室の間は 1/2 インチ(13mm)以内になるように沓摺の加工、又は沓摺の選定が必要になり
ます。ただし、国内製品では対応できる製品がないかもしれませんので、建築担当者の判断が必要です。
特に外部に面するドアにホコリ止又は防音ための三方又は四方にネオプレーンゴムを設置した場合は 15mm 以上となってしまいます。
その場合は設計上で 13mm を要求しますが 15mm 程度までは許容する必要があります。
2-5. 廊下の幅
2-5.1. NFPA 101 で最低有効幅 36 インチ(915mm)且つ 0.2 インチ(5mm) / 人ですが、ABA により次の条件が加わります [ABA, 403~403.6 項、
404.2.6 項]。30 + 30 インチ = 60 インチ(1,525mm)。
2-5.2. 新築と改修の場合は、開いたドアの端から最低有効幅が 48 インチ(1,220mm)必要です。[ABA, Figure 404.2.6]
2-5.3. 改修を行わない場合は最低有効幅が 36 インチ(915mm)以上がなければなりません。[ABA, Figure 403.5.1]
次回は、「2-6. ドア周り空間」から説明を続けます。